12月4日は「E.T.の日」として知られています。これは、1982年(昭和57年)の12月4日に、スティーヴン・スピルバーグ監督によるSF映画『E.T.』(原題:E.T. The Extra-Terrestrial)が日本で公開されたことに由来する記念日です。

本日は、その日本公開から43年を迎える節目となります。『E.T.』は、地球に取り残された地球外生命体(E.T.)と、孤独な10歳の少年エリオットとの心の交流を描いたSFファンタジー作品です。アメリカでは同年6月に公開されていましたが、日本での公開はその約半年後となりました。当時のキャッチコピーや、満月をバックに少年たちが自転車で空を飛ぶ幻想的なシーンは、多くの観客の記憶に強く刻まれています。

公開当時、日本国内では爆発的なブームを巻き起こしました。約1000万人の観客動員数を記録し、当時の配給収入で史上最高額となる約96億円を達成しています。この記録は、1997年に『もののけ姫』が公開されるまで、およそ15年間にわたり日本国内の映画興行成績の歴代1位(洋画・邦画含む)を保持し続けました。また、第55回アカデミー賞では視覚効果賞や作曲賞など4部門を受賞するなど、興行面だけでなく作品の質としても高い評価を受けています。

作品内で象徴的に描かれる、E.T.とエリオットが人差し指同士を合わせるポーズは、信頼と友愛を示すジェスチャーとして世界的に有名になりました。現在でもパロディやオマージュとして多くの作品で引用されるなど、ポップカルチャーに与えた影響は計り知れません。

公開から40年以上が経過した現在も、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)などのテーマパークにおけるアトラクションや(※現在は終了している場合もありますが、歴史的事実として)、各種グッズ展開などを通じて、そのキャラクターは幅広い世代に愛され続けています。「E.T.の日」は、映画史に残る名作の感動を再確認し、映画文化の素晴らしさを振り返る一日となっています。