
監修
四谷内科・内視鏡クリニック
院長 高木 謙太郎
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感染経路
毎年12~4月に流行するインフルエンザには主にA型、B型、C型の3種類が存在します。このうち、A型とB型が毎年流行の主流となります。感染経路は、飛沫感染と接触感染が主なものです。飛沫感染とは、感染者が咳やくしゃみをした際に放出されるウイルスが、他の人の口や鼻に直接入ることで感染するパターンです。また、接触感染は、ウイルスが付着した手で目や鼻、口を触ることで感染するケースが多いです。これらの感染経路を防ぐために、風邪予防やインフルエンザ対策として手洗いやマスクの着用が推奨されます。
感染予防
インフルエンザの流行が懸念される季節には、家庭での感染予防が重要です。子どもたちは日常的に学校や幼稚園、保育園など多くの人と接する機会が多いため、家庭内でのインフルエンザ対策を徹底することが必要です。
まず、手洗い・うがいを習慣化することが基本的な予防策として有効です。特に外出から帰ってきた際には、しっかりと手を洗うようにしましょう。
また、日常生活の中で栄養バランスの取れた食事を心がけ、免疫力を高めることも大切です。
他には睡眠をしっかりとることで体を休め、ストレスを減らして健康状態を維持する努力も必要です。さらに、定期的な部屋の換気と湿度の管理を行い、ウイルスの感染リスクを下げる環境を作ることが推奨されます。
感染の初期症状
感染の初期症状は主に38度以上の熱、倦怠感、関節痛、筋肉痛、頭痛が挙げられます。
子供の場合は、怠さや発熱症状が多いため、少しでも気になる症状が出た場合は自宅で安静にするようにしましょう。
医療機関の受診の目安
インフルエンザは感染症状が出てもすぐには陽性反応が出ないことがあるため、発熱が出てから24時間後くらいを目安に医療機関へ受診すると良いとされています。陽性反応が出るのにも個人差があるため、症状がひどい場合は発熱時間を気にせずすぐに病院へ受診するようにしましょう。
学校、幼稚園の復帰の目安
インフルエンザは感染後、5日間と解熱後48時間は安静にしなければいけません。学校復帰の際は感染症状が出てから1週間は休む必要があります。幼児は少し異なり、発症後5日と解熱後3日の計8日間は出席停止期間と定められています。
ワクチン
厚生労働省によると、インフルエンザワクチンは生後6カ月から接種が可能となっており、13歳未満は2回、13歳以上は1回、インフルエンザワクチンを接種することが推奨されています。
- ワクチンの接種時期
インフルエンザは1月末から3月上旬がピークとされています。
そのため11月中旬から12月の中旬の間に接種を終えると良いとされています。 - 費用
注射タイプは地域によって補助金などが異なりますが、大阪府の箕面市などでは小学校6年生までは2000円の助成金があります。それに対してフルミストは保険適用外のため、全額自己負担となります。金額は医療機関によって異なりますが、8000〜9000円ほどとされています。 - 注射タイプと鼻タイプの違い
現在のインフルエンザワクチンは注射タイプと鼻から接種するタイプのフルミストというものがあります。この2種類のワクチンはそれぞれ効果期間が異なり、注射タイプは3カ月、フルミストは半年ほどだと言われています。フルミストはスプレータイプなので、子供への刺激が少なく接種できる点がメリットです。 - 副作用
ワクチンを接種した10〜20%の人が、接種した部分の腫れや喉の痛み、倦怠感、風邪のような症状が出ることがあります。副作用は通常2〜3日で消失するとされています。