大阪市浪速区の大型複合商業施設「なんばパークス」において、屋上庭園を人工的な霧で包み込む体験型イベント「なんば雲海」が2026年8月28日から11月1日まで開催される。今回、初めて企画したもので、都市の中心部にいながら幻想的な自然を体感できる新たな夜の風物詩として展開される。開催に先立ち、8月21日にはメディア向けの事前公開が行われ、幻想的な演出の全貌が披露された。イベントの観覧は無料で、期間中の各日午後5時半から午後10時まで実施される。

 同庭園には約500種類、10万株もの植物が生い茂り、専属のガーデナーが毎日手入れを行うことで、ほぼ無農薬の豊かな自然環境が維持されている。この立体的な緑の空間を活かし、毎時0分と30分に下層階から順次ミストを噴射して雲海を発生させる。フロアごとに光の色や音響効果を変化させることで、来場者はまるで雲の中を歩いているかのような深い没入感を味わうことができる。さらに午後9時からは、全フロアで一斉にミストを噴出する約3分間の「スーパー雲海タイム」が設けられており、庭園全体が真っ白な雲に沈み込む壮大な光景が広がる。

 来場者が空間をより一層楽しめるよう、オリジナルデザインが施された「朧(おぼろ)提灯」の貸し出しも行われる。料金は税込み500円で、事前のウェブ予約が必要となる。足元に独自の柄が浮かび上がる仕様となっており、柔らかな灯りを手に雲海を巡ることで、非日常的な雰囲気をさらに堪能できる工夫が凝らされている。また、9月の大型連休中である22日と23日には、特別に午前11時から昼間にも雲海を発生させる「ファミリーDAY」が予定されている。

 イベントの背景には、同社が推進する「グレーターなんば構想」および「エンタメダイバーシティ」というまちづくり戦略が存在する。都市生活のなかで立ち止まり、自分らしさを取り戻すという施設独自のブランドメッセージに基づき、単なる視覚的な演出にとどまらず、本物の植物と空間演出が融合した質の高いアート体験の提供を目指している。