ラグビーの日本代表候補選手らで構成されるJAPAN XVは2026年6月27日、愛知県の名パロマ瑞穂スタジアムでマオリ・オールブラックスとの「リポビタンDチャレンジカップ2026」第1戦に臨んだ。前半は日本の攻撃陣が機能し、相手の反則に乗じて24対7と大きくリードを奪ったものの、後半にマオリ・オールブラックスの猛烈な追い上げを許し、最終スコア31対38で逆転負けを喫した。2万3165人の観衆が詰めかけたスタジアムで、JAPAN XVは世界屈指の強豪を相手に一時優位に立ったが、80分間を通じたゲームコントロールと地力の差が勝敗を分ける結果となった。
敗戦の最大の要因は、後半におけるマオリ・オールブラックスの修正能力と選手層の厚さに対応しきれなかったことにある。前半、マオリ・オールブラックスは規律を乱し、31分にベイリン・サリヴァン、32分にはトリアン・バーンズが立て続けにイエローカードを受けて一時退場となった。JAPAN XVはこの数的優位を最大限に活用し、前半終了間際に3連続トライを挙げて試合を支配した。しかし、後半に入るとマオリ・オールブラックスは接点での激しさを取り戻し、交代出場した選手たちが次々と得点に絡むことで試合の主導権を奪い返した。対するJAPAN XVは、後半中盤以降に自陣でのプレーを余儀なくされ、ディフェンスの綻びから失点を重ねることとなった。
試合は序盤から動いた。前半8分、JAPAN XVは敵陣での攻防から植田和磨選手が右隅に先制トライを決め、松永拓朗選手のコンバージョンも成功して7点を先取した。14分にマオリ・オールブラックスのアダム・レノックスに同点トライを許したものの、JAPAN XVは集中力を切らさなかった。18分にはディラン・ライリー選手がインゴールに飛び込んだが、テレビジョン・マッチ・オフィシャル(TMO)の判定により直前のノックフォワードが認められ、得点は幻となった。それでも33分、相手が2人少ない状況でキャプテンの原田衛氏がモールからトライを奪うと、勢いに乗ったJAPAN XVは36分にディラン・ライリー選手、39分にはイノケ・ブルア選手が立て続けにトライを決めた。前半を24対7という大差で折り返し、スタジアムの熱気は最高潮に達した。
しかし後半、マオリ・オールブラックスが反撃を開始する。後半9分にベイリン・サリヴァンがトライを挙げて点差を詰めると、日本も13分に松永拓朗選手が自らトライを決めて31対14と再び突き放した。だが、ここからマオリ・オールブラックスが底力を発揮する。23分にテカマカ・ハウデンのトライで追い上げを開始すると、27分には交代出場のサム・ノックがインゴールを割る。さらに35分、交代出場のタハ・ケマラがトライを決め、コンバージョンこそ外れたものの31対33と逆転に成功した。勢いが止まらないマオリ・オールブラックスは39分にもゼイビ・タエリがダメ押しのトライを挙げ、JAPAN XVを突き放した。JAPAN XVは試合終了直前まで攻め立てたが、相手の堅い守備を崩すことができず、そのままノーサイドとなった。
JAPAN XVにとっては、明治大学の伊藤龍之介選手や朝鮮大学校の李智寿選手といった若い才能を先発起用し、前半に理想的な攻撃の形を作れたことは大きな収穫と言える。特に松永拓朗選手はトライに加え、正確なキックでチームを牽引し、計16得点を挙げる活躍を見せた。一方で、後半の苦しい時間帯にセットプレーの安定感を欠き、相手のフィジカルに屈した点は次戦への明確な課題となった。マオリ・オールブラックスは、数的な不利を背負った前半を最小失点で耐え抜き、後半にフォーメーションを修正して本来の破壊力を発揮した。





