近年、私たちの暮らしに欠かせない「住まい」を巡る不動産業界では、DX(デジタルトランスフォーメーション)が急速に進んでいます。しかし、その一方で、サイバー攻撃の手口は日々巧妙化し、企業や私たちの個人情報が常に脅威に晒されているのも事実です。このような状況下で、不動産市場のDXを強力に推進する株式会社いい生活は、デジタル時代における新たなセキュリティの形として、「ゼロトラスト」と「クラウドネイティブ」を融合させた「構造的セキュリティアーキテクチャ」を公開しました。単に「守る」だけでなく、万が一の事態が起きても「止まらない」ビジネス基盤を目指す、革新的なアプローチです。

不動産DX推進におけるセキュリティ課題

株式会社いい生活は、不動産業務を網羅するバーティカルSaaSや、業務効率を推進するBPaaSで、不動産市場のDXを牽引するリーディングカンパニーです。不動産業界は、物件所有者や土地所有者、そして入居者といった多くの人々の大切な個人情報や資産情報を取り扱っており、サイバー攻撃の標的となりやすい特性を持っています。データ流出やシステム停止は、企業活動の危機や社会的な信頼失墜に直結します。

最近のサイバー攻撃の侵入経路を見てみると、実に84%がVPN機器の脆弱性や認証情報の窃取、あるいはRDP(リモートデスクトップ)経由であることが指摘されています。

VPNとRDP経由での侵入経路の割合を示す円グラフ。VPN機器が62%、RDPが22%、その他が16%という内訳。

「VPN機器があるから安全」という従来の「境界防御」の考え方は限界を迎えており、業務委託先の「弱点」を突いて被害が拡大する「サプライチェーン攻撃」も増加しています。こうした背景から、いい生活は、お客様の大切な資産を守り抜き、ビジネスの継続性を確保するために、これまでの常識を覆すようなセキュリティ対策を講じています。

いい生活の「構造的セキュリティアーキテクチャ」

いい生活が導入・運用している「構造的セキュリティアーキテクチャ」は、「ゼロトラスト」と「クラウドネイティブ」を融合させ、「守る」だけでなく「止まらない」不動産実務基盤を実現することを目指しています。

ゼロトラストとクラウドネイティブによる「構造的セキュリティアーキテクチャ」を公開するポスター。不動産実務基盤の実現に向けて、「守る」だけでなく「止まらない」ことも重要であると示している。

このアーキテクチャは、以下の3つの柱で成り立っています。

  1. 構造的分離:オフィスとデータ金庫は「海を隔てた別の島」
    いい生活のオフィス環境(社内ネットワーク)と、お客様のデータを管理する「データ金庫」(SaaS環境)が、完全に分断されています。万が一、社内のPCがウイルスに感染したとしても、データ金庫への道は物理的に遮断されているため、二次感染のリスクを構造的に排除します。

  2. ゼロトラスト:誰も信じない「空港の保安検査」レベルの検証
    「社内ネットワークだから安全」という従来の「性善説」を捨て去り、「すべてのアクセスを疑い、その都度検証する」のがゼロトラストの考え方です。いい生活では、社内からのアクセスであっても、多要素認証(MFA)を徹底することで、常に利用者が本当に本人であるかを厳しくチェックしています。

  3. クラウドネイティブ:リスクを根元から断ち切る設計思想
    いい生活のシステムは、「最初からクラウドで動くことを前提」に設計・構築されたクラウドネイティブなシステムです。従来のRDP(遠隔操作)を利用する方式とは異なり、ブラウザやAPI通信による方式を一貫して採用しています。ウイルスの主要な感染経路となるドライブ共有などの仕組みが最初から存在しないため、リスクを構造的に排除できます。

いい生活は、これらの先進的なセキュリティ対策に加え、情報セキュリティ規格であるISO/IEC 27001(ISMS)、クラウドセキュリティ規格であるISO/IEC 27017(ISMS-CLS)、そしてITサービスマネジメント規格であるISO/IEC 20000(ITSMS)の3つの国際認証を取得し、厳格な運用を続けています。

企業情報と関連情報

いい生活のミッションは「テクノロジーと心で、たくさんのいい生活を」掲げ、不動産市場のDXを推進することです。法改正やIT化に迅速に対応し、フルラインナップのSaaSで、心地いい暮らしが循環する社会の仕組みづくりを目指しています。

不動産市場にテクノロジーを導入し、より良い生活を提案するイメージのロゴ。

今回の「構造的セキュリティアーキテクチャ」の公開は、いい生活が目指す「止まらない不動産実務基盤」の実現に向けた、非常に重要な一歩と言えるでしょう。不動産取引がより安全で、よりスムーズになることで、私たち一人ひとりの「いい生活」に繋がっていくことを期待します。

詳細はこちらのいい生活公式サイトでも確認できます。
いい生活 公式サイト

株式会社いい生活 会社概要

  • 商号: 株式会社いい生活
  • 所在地: 東京都港区南麻布五丁目2番32号 興和広尾ビル3F
  • 設立: 2000年1月21日
  • 資本金: 628,411,540円(2025年3月末現在)
  • 事業内容: 不動産市場向けSaaSの開発・提供
  • 公式サイト: https://www.e-seikatsu.info/

用語解説

  • ※1 バーティカルSaaS: 特定の業界(バーティカル)に特化したSaaS(Software as a Service)のこと。いい生活は不動産業界に特化しています。
  • ※2 BPaaS: Business Process as a Serviceの略で、クラウド上で業務プロセス全体をアウトソーシングするサービスのこと。
  • ※3 ゼロトラスト: 「社内ネットワークだから安全」という従来の性善説を捨て、「すべてのアクセスを疑い、その都度検証する」という考え方に基づくセキュリティモデルです。
  • ※4 クラウドネイティブ: 既存のソフトウェアを単にクラウド上の「場所」に置くのではなく、「最初からクラウドで動くことを前提」に設計・構築されたシステムやアプリケーションのことです。