芝浦工業大学は、大宮キャンパスに新たなイノベーションの拠点となる「9号館 創発棟」を2023年12月19日に完成させました。地上7階建てのこの新校舎は、デジタル、グリーン、Well-beingといった最先端分野の研究施設や、学生・地域・産業界が交流する「ラーニングコモンズ」などを備えています。多様な知とアイデアが融合し、社会課題解決と未来創造に貢献する「知の交差点」として、2024年4月から本格的な利用が開始されます。

9号館 創発棟の完成とコンセプト

芝浦工業大学大宮キャンパスに、新たなイノベーションの拠点となる「9号館 創発棟」が完成しました。2023年12月19日に竣工したこの地上7階建ての新校舎は、「9号館 創発棟(Emergence Hub)」と名付けられています。「創発」とは、個々の要素が相互作用することで、より高次の新しい機能や特性が生まれる現象を指し、本棟は多様な分野の学生や研究者が集い、交流し、協働することで新たなアイデアやイノベーションを生み出す場所として設計されました。

新校舎「9号館 創発棟」の外観イメージ。最新の設備と環境が融合したデザインが目を引きます。

この建物の完成は、同大学が創立100周年を迎える2027年に向けた大宮キャンパス再整備計画「O-CAMP2027」の一環として位置づけられています。

創発棟の主な機能と芝浦工業大学の展望

創発棟には、現代社会の重要課題に対応するための多彩な機能が導入されています。

  • 最先端の研究施設: 政府が特定成長分野と定めた「デジタル」「グリーン」「Well-being」の各分野を拡充する研究施設が整備されています。
  • 多様な学びの空間「ラーニングコモンズ」: 学生たちが自由に集まり、議論し、学びを深めるオープンなスペースが提供されます。
  • 地域に開かれた交流の場: 「地域健康増進センター」や「産学官金連携コーナー」が設けられ、大学が地域社会や産業界と連携し、共同で課題解決に取り組む拠点となります。
  • 現代的なウェルビーイングを追求: 体育館やe-スポーツ用の施設も完備されており、心身の健康や新たなコミュニティ形成の場としても機能します。

芝浦工業大学は、工学部、システム理工学部、デザイン工学部、建築学部、大学院理工学研究科を有し、約9,500人の学生と約300人の専任教員が所属する理工系大学です。日本屈指の学生海外派遣数を誇るグローバル教育や、多くの学生が参画する産学連携の研究活動を特長としています。2024年には工学部、2025年にはデザイン工学部、2026年にはシステム理工学部で教育体制を再編するなど、常に新しい理工学教育のあり方を追求しています。創立100周年を迎える2027年には、「アジア工科系大学トップ10入り」という目標を掲げています。

今後の利用開始と式典について

創発棟は2023年12月に完成しましたが、外構工事を経て、本格的な利用開始は2024年4月を予定しています。

また、2026年4月22日(水)午後には、プレス向けの見学も含めたお披露目式典が開催される予定です。詳細については改めて発表されるとのことです。

芝浦工業大学の公式サイトでは、大学の取り組みや最新情報を確認できます。

芝浦工業大学 公式サイト: https://www.shibaura-it.ac.jp/