北海道で複数のホテルを運営するケン・ホテルマネジメントキャビン北海道が、現場DXサービス「KANNA」を導入し、長年の課題であった不具合報告の遅延や情報共有の非効率性を劇的に改善しました。ITツールに不慣れなスタッフでもスマートフォン一つで報告から修繕、経理処理までを迅速に行えるようになり、業務効率と情報共有の精度が飛躍的に向上したことが明らかになりました。

多施設運営ホテルの課題

お客様に快適な滞在を提供するため、ホテルでは設備の維持管理が不可欠です。しかし、ケン・ホテルマネジメントキャビン北海道のように複数の施設を運営する場合、「客室のテレビが映らない」「大浴場のシャワーからお湯が出ない」といった不具合報告が各施設から電話やメールで寄せられ、以下のような課題に直面していました。

ホテルの客室

  • 報告形式のバラつき: 担当者によって報告内容の粒度が異なり、本部で必要な情報が揃わないことがありました。
  • 事実確認の手間: 不具合発生状況の確認に時間を要し、対応が遅れる要因となっていました。
  • 事務作業の負担: 現場で撮影した写真をPCに取り込み、Excelに貼り付けて報告書を作成するなどの非効率な作業が発生していました。

これらの課題により、業務が特定の担当者に集中し、施設数が増えるにつれて業務効率化と体制強化が急務となっていました。

現場DXサービス「KANNA」の導入

ケン・ホテルマネジメントキャビン北海道は、これらの課題解決のため、株式会社アルダグラムが提供する現場DXサービス「KANNA(カンナ)」を導入しました。「KANNA」は、ノンデスクワーク業界の生産性向上を目指し、事務作業や移動時間、コミュニケーションの手間を削減することを目的に開発されたサービスです。

KANNA ロゴ

導入の決め手となったのは、ITツールに不慣れなスタッフでも「スマートフォンから写真を撮り、必要事項を入力するだけ」で報告が完結する直感的な操作性です。また、自社の業務フローに合わせて報告書の必須項目や選択項目を柔軟に設定できる点も高く評価されました。

KANNA導入による効果

「KANNA」の導入後、ケン・ホテルマネジメントキャビン北海道の現場業務には以下の劇的な変化が見られました。

  1. 報告業務の圧倒的な効率化: 不具合を発見したその場でスマートフォンからすぐに報告が可能になり、写真の取り込みやExcelへの貼り付けといった事務作業が不要になりました。
  2. 本部の意思決定の迅速化: 各施設からの情報を本部がリアルタイムで把握できるようになったため、修繕の判断が迅速化し、事務担当者でも速やかに修繕報告書を作成できるようになりました。
  3. 経理処理の安定化とリードタイム短縮: 親会社への工事費用請求書作成にかかる時間が大幅に短縮され、経理処理の安定化とコスト削減に貢献しています。
  4. 報告品質の統一と属人化の解消: 報告書のフォーマットが統一されたことで、担当者ごとの記載内容の差がなくなり、新任スタッフでも同じ品質で報告業務に取り組めるようになりました。

サウナ室すのこ張り替え管理画面

これらの改善により、複数施設にわたるホテル運営における情報共有の精度と業務効率が飛躍的に向上し、企業全体の生産性向上に寄与しています。

「KANNA」サービス概要と株式会社アルダグラムについて

「KANNA」は、プロジェクト管理アプリ「KANNAプロジェクト」と、ペーパーレス化を推進するデジタル帳票アプリ「KANNAレポート」の2つのサービスを展開し、現場のあらゆる業務をデジタルで支援しています。

株式会社アルダグラムは、2020年7月に「KANNAプロジェクト」をリリースして以来、2025年6月現在で国内外70,000社以上が利用するまでに成長しています。日本だけでなく、東南アジア、欧米、インドなど世界100カ国以上に展開し、多言語対応も行っています。2022年にはMonotaRO、2023年にはパナソニックと資本業務提携を結ぶなど、その事業を拡大しています。

株式会社アルダグラム 会社概要

  • 所在地: 東京都港区虎ノ門2-2-1 住友不動産虎ノ門タワー 26階
  • 代表者: 長濱 光
  • 設立: 2019年5月8日
  • 事業内容: ノンデスクワーク業界の生産性向上を実現するサービスの開発・提供
  • URL: https://aldagram.com/ (日本語・英語・タイ語)