札幌・平岸に誕生!タクシー会社発の「だるま横丁」が描く、街の未来図とは?

札幌市豊平区平岸に、「だるま横丁」という新しいスポットが誕生しました。単なる飲食店街とは一線を画す、地域密着型の複合拠点です。

このプロジェクトを手掛けているのは、地域の交通を支える平岸ハイヤー株式会社です。タクシー会社が飲食、カフェ、エンタメ、マルシェ、そして地域情報メディアまでを融合させた施設を運営することは、全国的にも珍しい試みです。彼らは「住宅街に暮らす人々の日常に“毎日立ち寄りたくなる横丁”を増やすこと」を目指しています。

この施設は、街全体を大きなリビングルームにするような発想に基づき、単なる消費の場ではなく、人と人との「繋がり」を大切にするコミュニティのハブとなることが期待されます。

だるま横丁の全体像

だるま横丁は、平岸ハイヤーの広大な敷地を最大限に活用し、複数の業態で構成されています。その全体像を地図で確認できます。

だるま横丁の全体マップ

年間20,000人以上の来訪が見込まれており、地域プラットフォームとしての期待が伺えます。

各施設の詳細

だるま横丁には、様々なニーズに応える店舗が展開されています。

1. 国指定文化財のレンガ蔵「アップルロッヂ」

赤レンガ造りのダイニングバー「アップルロッヂ」は、趣のある雰囲気が特徴です。

アップルロッヂの外観写真

  • 概要: 国指定文化財にも指定されているレンガ蔵を改装した店舗です。「大人の隠れ家」のような雰囲気を醸し出しています。
  • 特徴: お肉料理とパスタをメインに「日常に寄り添う贅沢」を提供します。12月からは本物の薪を使った暖炉に火が灯る予定です。一人での利用から、2~10名程度の友人との宴会まで対応可能です。
  • 価格:
    • プチ贅沢コース: 2,500円~(3コース)
    • 飲み放題: 平日2,000円/週末2,500円
    • クリスマス特別コース: 3,500円(12/23~25限定/2名様~)
      宴会プランも予算に合わせて柔軟に対応するため、忘新年会などのシーズンに利用しやすいでしょう。この雰囲気と料理でこの価格帯は、高いコストパフォーマンスを提供します。
  • 予約方法: 公式HP(https://applelodge-hh.com/bar_al)から詳細を確認し、予約が可能です。

2. テイクアウト・デリバリー専門「ニックジャンク」

テイクアウトとデリバリー専門の「ニックジャンク」は、「北海道で一番ジャンクで美味しいハンバーガー作り」を追求しています。

ニックジャンクのハンバーガーの写真

  • 概要: ハンバーガー専門店として、そのボリュームと食欲をそそるビジュアルが特徴です。
  • 特徴: ランチタイムはお得なメニューが用意されており、日常使いに適しています。家族や地域の行事に最適なオードブル(5,000円~8,000円、約4名分)も提供され、専門店ならではのクオリティを自宅で楽しめます。Uber Eatsなどのデリバリーアプリにも対応しているため、気軽に利用可能です。イートインを希望する場合は、隣接するアップルロッヂやタクシーガレージカフェで楽しむこともできます。
  • 価格: オードブルが約4名分で5,000円~8,000円であり、高品質なハンバーガーを大人数で楽しめることを考慮すれば、高いコストパフォーマンスを提供します。
  • 購入方法: テイクアウトでの直接購入のほか、公式HP(https://applelodge-hh.com/nickjunk)やデリバリーアプリを通じて注文できます。

3. 昭和建築のカフェ「タクシーガレージカフェ」

タクシーガレージカフェ」は、昭和の面影を残す建物で、落ち着く空間を提供しています。

タクシーガレージカフェの料理の写真

  • 概要: アンティーク調の家具が並び、時間を忘れて過ごせるような雰囲気が特徴です。
  • 特徴: 本格的な丼ものや麺類などフードメニューが充実しており、ランチにも最適です。農家直送のハーブティーは人気を集めています。女子会コース(2,000円、2名~)も用意されており、女性グループでの利用にもおすすめです。20~100名までの貸切宴会にも対応するため、幅広いシーンで活用できます。
  • 価格: 女子会コースが2,000円から提供されており、リーズナブルな価格で充実したフードと空間が利用可能です。
  • 予約方法: 公式HP(https://applelodge-hh.com/taxigaragecafe)でメニューなどを確認し、予約・来店が可能です。

地域との連携と活動

だるま横丁は、単なる飲食施設に留まらず、地域住民の「第三の居場所(サードプレイス)」を創出し、地域の課題解決と賑わい創出を担う、生活密着型横丁を目指しています。

年間5,000人が来場する「平岸マルシェ」

だるま横丁の敷地では、年間約5,000人もの人々が来場する「平岸マルシェ」が定期的に開催されています。

マルシェの風景写真

5~10月は毎月2回、屋外で歩行者天国形式で開催され、冬場(11~4月)でもダルマホールで月に1回、15店舗前後が出店する本格的なマーケットとして継続されています。親子やシニア層を中心に、地域行事の新たな中心地として成長しています。

北海学園大学の学生約40名が企画・運営に携わっており、学生たちの若い力がマルシェを地域に必要なものへと育てています。

地域情報サイト「平岸だるまっぷ」

だるま横丁は、地域情報サイト「平岸だるまっぷ」(https://daruma-recommend.com)とも連携しています。

平岸の名所がたくさん写った写真

このサイトは、平岸エリアの飲食、サービス、生活情報を集約した地域メディアです。だるま横丁や平岸マルシェの情報はもちろん、店舗やイベント情報も網羅し、平岸に住む人が豊かな暮らしを送るため、そして平岸を訪れた人がその魅力を存分に感じられるように作られています。

地域交通と連携した「見守りネットワーク」

平岸ハイヤーは、年間300万人を輸送するタクシー92台の後部座席広告スペースを活用し、イベント告知やクーポン、地域情報を常に地域に届ける仕組みを構築しています。

平岸ハイヤーのタクシー車両の写真

さらに、平岸ハイヤーは「子供達が安心して外を歩ける街づくり」や「孤独死のない街づくり」といった社会的な目標を掲げ、タクシー乗務員とだるま横丁のスタッフが連携し、地域の異変や困りごとをキャッチできる“見守りネットワーク”の構築を目指しています。

これは、地域に根差した交通インフラを持つ企業だからこそ可能な取り組みです。

直近のイベント情報

だるま横丁では、今後も様々なイベントが予定されています。本格的な内容が特徴です。

  • 12月13日:平岸JAZZ(サッポロ・シティ・ジャズ実行委員会後援の本格JAZZ)
  • 12月20日:だるま寄席(東京から真打を招いた本格高座)
  • 12月21日:平岸マルシェ冬(屋内開催)
  • 12月23日~25日:クリスマス限定コース(アップルロッヂで提供)
  • 12月27日:アナログレコードナイト
  • 12月~1月:忘新年会プラン(各店舗で2名~100名まで対応)

住宅街にいながらにして、これだけ多彩で本格的な娯楽を楽しめるのは、だるま横丁の魅力です。

施設概要

平岸ハイヤーの代表取締役社長、神代晃嗣氏は、「私たちは、便利さや効率化よりも『繋がり』が人を幸せにすると信じています」と語っています。だるま横丁は、この哲学を体現するプロジェクトであり、「この街に住んで良かった」「この街に訪れて良かった」と思える未来を創造しようとしています。

札幌から全国へ、新しい「住宅街発の横丁文化」を発信しようとするこの試みは、単なる商業施設の開業にとどまらず、地域社会の未来への一歩となります。

項目 詳細
名称 だるま横丁
所在地 札幌市豊平区平岸2条4丁目5-15/2条5丁目1-6 (敷地約900坪)
開業 2025年8月に複合的にスタート
業態 ダイニングバー、テイクアウト、カフェ、イベントホール、マルシェ、地域情報サイト
運営 平岸ハイヤー株式会社 (https://www.hiragishi-hire.co.jp)
株式会社Apple Lodge (https://applelodge-hh.com)