ニュース速報の速さと効率が求められる放送現場において、映像伝送のスピードとメタデータ入力の煩雑さは長年の課題でした。株式会社インターパークは、この課題を解決するため、STV札幌テレビ放送で実際に成果を上げたファイル伝送システム開発パッケージ「SMASh(スマッシュ)」の提供を2025年11月19日より開始します。スマートフォン一つで高速伝送とメタデータ自動連携を実現し、放送業界のワークフローを改善することが期待されます。

放送業界に革命!STV札幌テレビ放送の課題から生まれた「SMASh」が、取材現場をスマートに変える

放送業界では、大容量の映像素材の伝送と瞬時の判断が求められる現場で、効率化が常に課題となっています。この課題に対応するため、株式会社インターパークが提供を開始する放送業界向けファイル伝送システム開発パッケージ「SMASh(スマッシュ)」が誕生しました。STV札幌テレビ放送で実際に運用され、その効果が実証済みである点が、SMAShの信頼性を示しています。

SMAShとは?取材から報道までの時間を劇的に短縮する救世主

「SMASh」は、スマートフォン一つで、取材現場から大容量の映像データと、それに付随する詳細なメタデータを本社システムへ高速伝送・自動連携させるための開発パッケージです。

高速ファイル伝送システムの開発パッケージの広告。スマートフォンへのファイル転送を可能にするサービスの紹介。

事件や災害の現場で撮影された映像を、その場でスマホからアップロードし、同時に「いつ、どこで、誰が、何を」といった詳細情報も入力できます。これらの情報は本社で待つメディアアセット管理(MAM)システムと自動的に紐付けられるため、これまでの煩雑な手作業が軽減されます。これにより、報道の速報性向上はもちろん、制作現場の負荷軽減にも貢献します。

放送業界の課題に対応

SMAShのようなシステムが必要とされた背景には、放送業界が長年抱えてきた以下の課題があります。

  • 映像伝送と後続作業の分断: 映像は伝送できても、その後の整理や仕分けに手間がかかり、速報性を追求する上でのボトルネックとなっていました。
  • メタデータ入力の煩雑化: 映像素材に付随する「いつ、どこで、誰が、何を」といった重要な情報の現場での入力作業は非効率で、ファイルベースシステムへの格納や二次利用を遅らせる原因となっていました。
  • 既存のMAMシステムとの連携不足: 新しい伝送システムを導入しても、既存のメディアアセット管理システムとうまく連携できず、ワークフローが分断されてしまうケースがありました。

これらの課題はSTV札幌テレビ放送でも顕在化しており、インターパークはSTVからの依頼を受けて専用システムを開発しました。自社のノーコードデータベースアプリ開発ツール「サスケWorks」をUIに、高性能伝送サービス「MASV(マッシヴ)」を伝送基盤として採用することで、これらの問題を解決しました。

このシステムはSTVでの実運用で高い評価を受け、「第62回民放技術報告会」で事例発表され、今回「SMASh」としてパッケージ化され広く提供されることになりました。

SMAShの3つの特長

SMAShは、放送業界特有のニーズに応える機能が搭載されています。

1. スマホで完結する高速伝送

スマートフォン一つで、遠隔地から迅速に素材を伝送できます。WEBブラウザで完結するため、PCや専用アプリの設定が不要であり、IT管理部門の負担も軽減されます。

2. コストを抑えて大容量ファイルを高速伝送

既存の高性能伝送サービス「MASV」を基盤に活用することで、優れたコストパフォーマンスを実現しています。実績のあるサービスを組み合わせることで、安定性と経済性を両立させています。

3. メタ情報と映像ファイルを自動パッケージング

MAMの情報を引き継ぎ、データ伝送用のアップロードフォームを自動生成します。素材名、備考、使用注意情報といったメタデータを現場で効率的に入力し、映像ファイルとまとめて自動でMAMに登録します。これにより、伝送後の整理作業が減り、ヒューマンエラーのリスクも削減されます。

UI/UXのデザインとデータ伝送のプロセスを図解したインフォグラフィック。ファイルベースシステムと連携し、取材からデータ格納までの流れを視覚的に表現しています。

開発パッケージとしての柔軟性

SMAShは、STVでの実績ある構成をベースにしつつも、各放送局の独自のワークフローや既存システムに合わせて柔軟にカスタマイズが可能な「開発パッケージ」として提供されます。これにより、ゼロからシステムを開発するよりも、低コストかつ短期間での導入が期待できます。

STV札幌テレビ放送からのコメント

実際にSMAShを導入・運用しているSTV札幌テレビ放送の技術局制作技術部 兼 技術推進センター付の向山 悠樹様からは、以下のコメントが寄せられています。

白いシャツを着た笑顔の男性がテーブルに座っている写真です。彼は黒いスマートウォッチを着用しています。

これまではファイル伝送された素材を本社スタッフが編集ストレージに整理しながら手動でコピーしていました。
さらに札幌テレビ放送ではファイルベース更新により素材がMAM管理されることになり、従来のワークフローではとても対応しきれませんでした。
SMAShを導入してワークフローがとてもスマートになりました。
SMAShは現場からMAMに直接ファイルを登録できるような操作感でファイル伝送を行えます。
伝送素材は取材予定に紐付けて送られ、撮影内容や使用注意情報などが整理されて共有できるため、伝送素材の取り間違いが起きにくくなりました。
本社スタッフにも大変好評で、伝送素材の整理作業から解放され、他の業務に専念することができるようになりました。
現場からMAMへの素材入稿でお悩みの企業様には是非ご検討いただきたいパッケージです!

向山様のコメントからは、手作業からの解放、取り間違いの減少、そしてスタッフが本来の業務に集中できるようになったという具体的なメリットが伝わってきます。

開発元「インターパーク」と「サスケWorks」

SMAShの開発・販売元である株式会社インターパークは、2000年創業のSaaS×AI企業です。業務効率化や生産性向上を実現するソリューションを企業・自治体向けに提供しています。

緑色のロゴ。上部に曲線と、斜めの線が組み合わさってPの字を形成し、その下に「INTERPARK」の文字が配置されている。

SMAShのUIの基盤となっている「サスケWorks」も、インターパークが提供するノーコード業務アプリ作成ツールです。プログラミングスキルがなくても簡単にオリジナルの業務アプリを作成できる特長があり、この柔軟なツールがSMAShの根幹を支え、各局のニーズに合わせたカスタマイズを可能にしています。

カラフルなマークと「Saaske Works」の文字が描かれたロゴ。

導入の検討について

SMAShは「開発パッケージ」としての提供となるため、各社のシステムやワークフローに合わせて個別にカスタマイズされ、その都度見積もりとなります。ゼロからのスクラッチ開発に比べ、コスト削減と短期間での導入が期待できます。

  • サービス名: 高速ファイル伝送システム開発パッケージ「SMASh」(スマッシュ)
  • 提供開始日: 2025年11月19日
  • 提供形態: 開発パッケージ(都度お見積もり)
  • 開発・販売元: 株式会社インターパーク

具体的な導入にご興味のある方は、以下の窓口までお問い合わせください。

今回のSMAShの提供開始は、放送業界全体のワークフロー変革を促す一歩となります。STV札幌テレビ放送での成功事例をパッケージ化し提供することで、多くの放送局の課題解決に貢献することが期待されます。取材現場の機動力向上、本社での業務効率化、そして報道の速報性向上を実現するSMAShは、放送業界の未来を変える可能性を秘めています。