「防災」に対する従来のイメージを覆す、神戸での新たな取り組みが始まっています。プロバスケットボールチーム「神戸ストークス」と、神戸の防災を長年支えてきた「株式会社神防社」がタッグを組み、2025年4月開業の「GLION ARENA KOBE」を拠点に、地域連携プロジェクトを展開しています。阪神・淡路大震災から30年を迎える2025年を節目に、スポーツの力を活用し、防災を「前向きなアクション」へと変える「新しい防災のカタチ」を提案しています。

神防社と神戸ストークスによる地域連携の開始

神戸の街は、2025年に阪神・淡路大震災から30年という大きな節目を迎えます。この記憶を追悼するだけでなく、「次の30年に備える行動」へと防災の価値を進化させるため、株式会社神防社と神戸ストークスが新たな地域連携を始動しました。

株式会社神防社は、1995年1月17日の阪神・淡路大震災を経験した神戸の企業として、その経験を原点に防災設備の設計・施工、点検、そして防災用品の開発・販売を長年担ってきました。同社は「30年目の神戸から防災意識を再点検する」というテーマを掲げ、“追悼と伝承”から一歩進んだ“次の30年に備える行動”を目指しています。

一方、B.LEAGUE所属のプロバスケットボールチーム「神戸ストークス」は、2011年に創設され、2023年に現名称へ改称されました。「神戸から、世界へ。」をスローガンに掲げ、バスケットボールを通じて未来を創るというミッションを持っています。2025年4月にはGLION ARENA KOBEを新本拠地とし、2026年からは「B.LEAGUE PREMIER」への参入も決定しています。神防社は、この神戸ストークスの「地域密着」と「未来を創る」姿勢に共感し、オフィシャルパートナー契約を締結しました。

GLION ARENA KOBEでの防災メッセージ発信

このプロジェクトの発信拠点となるのは、2025年4月に開業した「GLION ARENA KOBE(ジーライオンアリーナ神戸)」です。270度を海に囲まれた国内初の立地で、最大約1万人を収容するこのアリーナは、神戸ウォーターフロント「TOTTEI」エリアの新たなランドマークとして機能しています。

アリーナ内では、神防社のサイネージ広告が掲出されています。デジタルディスプレイに表示される映像や画像を用いたこの広告は、会場の熱気の中で防災のメッセージを視覚的に強く訴えかけます。これにより、これまで防災に意識が向かなかった人々にも、その重要性が身近に感じられるよう啓発活動が行われています。

神戸アリーナのサイネージ広告

今後の防災啓発活動の展望

この地域連携プロジェクトは、サイネージ広告の掲出に留まらず、今後の展開としてさらに踏み込んだ防災啓発イベントや、子どもたちを交えた体験型防災企画が検討されています。試合会場で選手と共に防災グッズを体験したり、災害時の避難方法を学んだりするイベントが実施されることで、参加者の防災意識が向上することが期待されています。

スポーツの熱気の中で防災について考える機会を提供し、「防災=難しいこと」というイメージを「防災=支え合う文化」へと変革することを目指しています。この意識の変化は、神戸、そして日本の未来を守る大きな一歩となることが期待されます。

神戸ストークス ホームゲームポスター

GLION ARENA KOBEを支える企業ロゴ

神防社による防災対策の提案

私たち一人ひとりができることとして、まずは自身の住む地域や職場の防災について考えることが重要です。株式会社神防社は、消防設備のプロフェッショナルであると同時に、阪神・淡路大震災の経験に基づいた防災グッズの商品開発にも力を入れています。

防災グッズの準備や既存の防災対策の見直しを検討されている方は、神防社のウェブサイトにて会社情報や事業内容について詳しく確認できます。また、消防・防災関連商品はECサイトでも購入可能です。

GLION ARENA KOBEで神戸ストークスの試合を観戦し、その熱気の中で防災のメッセージを感じ取ることも、この取り組みを体験する一つの方法です。地域とスポーツが一体となった新しい社会貢献の形が、神戸から日本全国へと広がり、私たち一人ひとりの防災意識を高めるきっかけになることが期待されます。