10万円以下ミドルクラススマートフォン 最新ランキングを発表

家電購入ガイドの専門誌『家電批評』は、5万円から10万円の「ミドルクラス」スマートフォン9機種を徹底比較し、その結果を発表しました。高価なハイエンドモデルに代わり、高性能化が進むミドルクラス市場において、どのモデルがベストバイに輝いたのか、詳細をお伝えします。

家電批評 2025年10月号表紙

ミドルクラススマホの魅力と進化

かつて「安かろう悪かろう」というイメージがあったミドルクラススマートフォンですが、技術の進化により、現在では日常使いからゲーム、写真撮影まで対応できる高性能なモデルが多数登場しています。高価なフラッグシップモデルでなくても、十分に満足できる体験が得られる点が、現在のミドルクラススマホの大きな魅力です。

『家電批評』の評価基準

日本唯一の家電テスト専門誌『家電批評』は、創刊15周年を迎え、広告ページを一切入れない方針で、専門家と編集部が「消費者目線」で商品を徹底検証し、正直な評価を伝えています。今回、本当に「おすすめできる」と認められた製品には「認証マーク」が付与されました。

『家電批評』認証マーク

スマートフォンの比較では、以下の8つの項目を合計95点満点で厳しく評価しています。

  • ベンチマーク:処理性能の客観的な数値
  • 使い勝手:日常での操作性や快適さ
  • カメラ性能:写真や動画の美しさ、機能性
  • ゲーム性能:重いゲームも快適に動くか
  • 映像:ディスプレイの品質や美しさ
  • 音質:スピーカーやイヤホン出力の品質
  • AI機能:AIの活用度や賢さ
  • コスパ:価格と性能のバランス

これらの多角的な視点から評価された最新ミドルクラススマホ9製品の中から、上位5機種を詳しくご紹介します。

10万円以下スマートフォン ランキング上位5機種

10万円以下スマートフォンランキング

1位:サムスン「Galaxy S24 FE」

  • 総合得点: 74.9点
  • 価格: 7万9800円(SIMフリー)

Galaxy S24 FE

サムスンの「Galaxy S24 FE」が堂々の1位を獲得しました。ハイエンドモデルの特長を受け継ぎつつ、価格を抑えたモデルです。ベンチマークテストでは「iPhone 16e」と同等の高評価を得ており、プロのカメラマンが「誰でもキレイに撮れる」と評価したカメラ性能、サムスン独自のAI機能の賢さが特徴です。欠点が少なく、非常にバランスの取れた一台と言えます。8万円を切る価格で高性能なAIとカメラを搭載しているため、コストパフォーマンスに優れています。

評価内訳

項目 点数
ベンチマーク 15.0/20点
使い勝手 10.6/15点
カメラ性能 8.8/10点
ゲーム性能 8.0/10点
映像 17.0/20点
音質 8.0/10点
AI機能 4.5/5点
コスパ 3.0/5点

2位:シャオミ「POCO F7」

  • 総合得点: 71.8点
  • 価格: 6万4980円(SIMフリー)

POCO F7

シャオミの「POCO F7」は、ハイエンド機にも搭載されるSnapdragon最新世代チップセットを搭載しており、ゲーマーに特におすすめです。ベンチマークテストで他製品に圧倒的な差をつけ、ゲームプレイ時にもスムーズな動作を実現します。6万5千円を切る価格でこの処理能力は非常にコストパフォーマンスが高く、コスパは5.0点満点中5.0点を獲得しています。

評価内訳

項目 点数
ベンチマーク 16.0/20点
使い勝手 10.4/15点
カメラ性能 6.4/10点
ゲーム性能 8.5/10点
映像 15.5/20点
音質 6.0/10点
AI機能 4.0/5点
コスパ 5.0/5点

3位:アップル「iPhone 16e」

  • 総合得点: 71.4点
  • 価格: 9万9800円(SIMフリー)

アップルの「iPhone 16e」が3位にランクインしました。今回の比較対象の中では比較的高価ですが、欠点が少なく「優等生」といった印象です。日本のスマートフォン市場で高いシェアを誇るiPhoneの小型ミドルクラスモデルとして、安定したOS、充実したアプリエコシステム、高いリセールバリューなど、iPhoneならではの価値を提供します。

評価内訳

項目 点数
ベンチマーク 15.0/20点
使い勝手 11.9/15点
カメラ性能 8.0/10点
ゲーム性能 8.5/10点
映像 15.0/20点
音質 7.0/10点
AI機能 4.0/5点
コスパ 2.0/5点

4位:シャープ「AQUOS R10」

  • 総合得点: 70.3点
  • 価格: 9万9770円(SIMフリー)

AQUOS R10

シャープの「AQUOS R10」は、映像コンテンツを頻繁に視聴する方におすすめです。6.5インチのPro IGZO OLEDディスプレイは、ピーク輝度3000nitという明るさと滑らかな動きが特徴で、優れた映像美を提供します。カメラは明るく柔らかい仕上がりで、「料理写真が美味しそうに撮れる」と評価されています。

評価内訳

項目 点数
ベンチマーク 12.0/20点
使い勝手 12.6/15点
カメラ性能 7.7/10点
ゲーム性能 7.0/10点
映像 19.0/20点
音質 7.0/10点
AI機能 3.0/5点
コスパ 2.0/5点

5位:グーグル「Pixel 9a」

  • 総合得点: 69.8点
  • 価格: 7万9900円(SIMフリー)

Pixel 9a

Androidを開発するグーグル製の「Pixel 9a」は、最新のAI機能を体験したい方に適しています。テキスト指示や写真からの画像生成・編集が可能な「Pixel Studio」に対応し、未来のスマホ体験を提供します。ディスプレイは自然な色合いでチューニングが秀逸であり、カメラは広角・望遠ともにトップクラスの性能を誇ります。8万円を切る価格でAI機能、優れたカメラ、Google純正OSの安定性を得られるバランスの取れた選択肢です。

評価内訳

項目 点数
ベンチマーク 13.0/20点
使い勝手 11.3/15点
カメラ性能 8.0/10点
ゲーム性能 8.5/10点
映像 15.0/20点
音質 7.0/10点
AI機能 4.0/5点
コスパ 3.0/5点

6位以降の注目モデル

  • 6位:オウガ・ジャパン「OPPO Reno 14 5G」(60.9点/7万9800円)
    AIカメラと望遠カメラ性能が特徴ですが、おサイフケータイ非対応などの点があります。
    OPPO Reno 14 5G
  • 7位:シャープ「AQUOS sense9」(59.0点/6万940円)
    小型軽量で、この価格帯で6.1インチのPro IGZO OLEDディスプレイを搭載しています。
    AQUOS sense9
  • 8位:FCNT「arrows Alpha」(57.7点/8万8000円)
    手になじむサイズ感と、指紋と指の動きを読み取る「Exlider」など独自機能が特徴です。
    arrows Alpha
  • 9位:モトローラ「motorola edge 60 pro」(57.7点/7万9800円)
    丸みのあるエッジスクリーンや指紋がつきにくい背面素材など、デザイン性を重視したモデルです。
    motorola edge 60 pro

あなたに最適な一台を見つけるために

ミドルクラススマートフォンは、各モデルが独自の強みを持っています。ご自身の最も重視するポイントに合わせて選ぶことが重要です。

  • オールラウンダーを求めるなら: 「Galaxy S24 FE」
  • ゲームを快適に楽しみたいなら: 「POCO F7」
  • iPhoneを希望するなら: 「iPhone 16e」
  • 映像美にこだわりたいなら: 「AQUOS R10」
  • 最新のAI機能を体験したいなら: 「Pixel 9a」

今回のランキング結果は、『家電批評』2025年10月号にさらに詳しく掲載されています。詳細なテスト結果やベストバイ選出理由を知りたい方は、ぜひ誌面をご確認ください。

『家電批評』2025年10月号の入手方法

  • 媒体名: プロが本音でテストする家電購入ガイド『家電批評』
  • 発行日: 毎月3日(10月号は9月3日発売)
  • 特別定価: 880円(税込)
  • 発行元: 株式会社晋遊舎
  • 公式サイト: https://www.shinyusha.co.jp/