10万円以下ミドルクラススマートフォン 最新ランキングを発表
家電購入ガイドの専門誌『家電批評』は、5万円から10万円の「ミドルクラス」スマートフォン9機種を徹底比較し、その結果を発表しました。高価なハイエンドモデルに代わり、高性能化が進むミドルクラス市場において、どのモデルがベストバイに輝いたのか、詳細をお伝えします。
ミドルクラススマホの魅力と進化
かつて「安かろう悪かろう」というイメージがあったミドルクラススマートフォンですが、技術の進化により、現在では日常使いからゲーム、写真撮影まで対応できる高性能なモデルが多数登場しています。高価なフラッグシップモデルでなくても、十分に満足できる体験が得られる点が、現在のミドルクラススマホの大きな魅力です。
『家電批評』の評価基準
日本唯一の家電テスト専門誌『家電批評』は、創刊15周年を迎え、広告ページを一切入れない方針で、専門家と編集部が「消費者目線」で商品を徹底検証し、正直な評価を伝えています。今回、本当に「おすすめできる」と認められた製品には「認証マーク」が付与されました。
スマートフォンの比較では、以下の8つの項目を合計95点満点で厳しく評価しています。
- ベンチマーク:処理性能の客観的な数値
- 使い勝手:日常での操作性や快適さ
- カメラ性能:写真や動画の美しさ、機能性
- ゲーム性能:重いゲームも快適に動くか
- 映像:ディスプレイの品質や美しさ
- 音質:スピーカーやイヤホン出力の品質
- AI機能:AIの活用度や賢さ
- コスパ:価格と性能のバランス
これらの多角的な視点から評価された最新ミドルクラススマホ9製品の中から、上位5機種を詳しくご紹介します。
10万円以下スマートフォン ランキング上位5機種
1位:サムスン「Galaxy S24 FE」
- 総合得点: 74.9点
- 価格: 7万9800円(SIMフリー)
サムスンの「Galaxy S24 FE」が堂々の1位を獲得しました。ハイエンドモデルの特長を受け継ぎつつ、価格を抑えたモデルです。ベンチマークテストでは「iPhone 16e」と同等の高評価を得ており、プロのカメラマンが「誰でもキレイに撮れる」と評価したカメラ性能、サムスン独自のAI機能の賢さが特徴です。欠点が少なく、非常にバランスの取れた一台と言えます。8万円を切る価格で高性能なAIとカメラを搭載しているため、コストパフォーマンスに優れています。
評価内訳
項目 | 点数 |
---|---|
ベンチマーク | 15.0/20点 |
使い勝手 | 10.6/15点 |
カメラ性能 | 8.8/10点 |
ゲーム性能 | 8.0/10点 |
映像 | 17.0/20点 |
音質 | 8.0/10点 |
AI機能 | 4.5/5点 |
コスパ | 3.0/5点 |
2位:シャオミ「POCO F7」
- 総合得点: 71.8点
- 価格: 6万4980円(SIMフリー)
シャオミの「POCO F7」は、ハイエンド機にも搭載されるSnapdragon最新世代チップセットを搭載しており、ゲーマーに特におすすめです。ベンチマークテストで他製品に圧倒的な差をつけ、ゲームプレイ時にもスムーズな動作を実現します。6万5千円を切る価格でこの処理能力は非常にコストパフォーマンスが高く、コスパは5.0点満点中5.0点を獲得しています。
評価内訳
項目 | 点数 |
---|---|
ベンチマーク | 16.0/20点 |
使い勝手 | 10.4/15点 |
カメラ性能 | 6.4/10点 |
ゲーム性能 | 8.5/10点 |
映像 | 15.5/20点 |
音質 | 6.0/10点 |
AI機能 | 4.0/5点 |
コスパ | 5.0/5点 |
3位:アップル「iPhone 16e」
- 総合得点: 71.4点
- 価格: 9万9800円(SIMフリー)
アップルの「iPhone 16e」が3位にランクインしました。今回の比較対象の中では比較的高価ですが、欠点が少なく「優等生」といった印象です。日本のスマートフォン市場で高いシェアを誇るiPhoneの小型ミドルクラスモデルとして、安定したOS、充実したアプリエコシステム、高いリセールバリューなど、iPhoneならではの価値を提供します。
評価内訳
項目 | 点数 |
---|---|
ベンチマーク | 15.0/20点 |
使い勝手 | 11.9/15点 |
カメラ性能 | 8.0/10点 |
ゲーム性能 | 8.5/10点 |
映像 | 15.0/20点 |
音質 | 7.0/10点 |
AI機能 | 4.0/5点 |
コスパ | 2.0/5点 |
4位:シャープ「AQUOS R10」
- 総合得点: 70.3点
- 価格: 9万9770円(SIMフリー)
シャープの「AQUOS R10」は、映像コンテンツを頻繁に視聴する方におすすめです。6.5インチのPro IGZO OLEDディスプレイは、ピーク輝度3000nitという明るさと滑らかな動きが特徴で、優れた映像美を提供します。カメラは明るく柔らかい仕上がりで、「料理写真が美味しそうに撮れる」と評価されています。
評価内訳
項目 | 点数 |
---|---|
ベンチマーク | 12.0/20点 |
使い勝手 | 12.6/15点 |
カメラ性能 | 7.7/10点 |
ゲーム性能 | 7.0/10点 |
映像 | 19.0/20点 |
音質 | 7.0/10点 |
AI機能 | 3.0/5点 |
コスパ | 2.0/5点 |
5位:グーグル「Pixel 9a」
- 総合得点: 69.8点
- 価格: 7万9900円(SIMフリー)
Androidを開発するグーグル製の「Pixel 9a」は、最新のAI機能を体験したい方に適しています。テキスト指示や写真からの画像生成・編集が可能な「Pixel Studio」に対応し、未来のスマホ体験を提供します。ディスプレイは自然な色合いでチューニングが秀逸であり、カメラは広角・望遠ともにトップクラスの性能を誇ります。8万円を切る価格でAI機能、優れたカメラ、Google純正OSの安定性を得られるバランスの取れた選択肢です。
評価内訳
項目 | 点数 |
---|---|
ベンチマーク | 13.0/20点 |
使い勝手 | 11.3/15点 |
カメラ性能 | 8.0/10点 |
ゲーム性能 | 8.5/10点 |
映像 | 15.0/20点 |
音質 | 7.0/10点 |
AI機能 | 4.0/5点 |
コスパ | 3.0/5点 |
6位以降の注目モデル
- 6位:オウガ・ジャパン「OPPO Reno 14 5G」(60.9点/7万9800円)
AIカメラと望遠カメラ性能が特徴ですが、おサイフケータイ非対応などの点があります。
- 7位:シャープ「AQUOS sense9」(59.0点/6万940円)
小型軽量で、この価格帯で6.1インチのPro IGZO OLEDディスプレイを搭載しています。
- 8位:FCNT「arrows Alpha」(57.7点/8万8000円)
手になじむサイズ感と、指紋と指の動きを読み取る「Exlider」など独自機能が特徴です。
- 9位:モトローラ「motorola edge 60 pro」(57.7点/7万9800円)
丸みのあるエッジスクリーンや指紋がつきにくい背面素材など、デザイン性を重視したモデルです。
あなたに最適な一台を見つけるために
ミドルクラススマートフォンは、各モデルが独自の強みを持っています。ご自身の最も重視するポイントに合わせて選ぶことが重要です。
- オールラウンダーを求めるなら: 「Galaxy S24 FE」
- ゲームを快適に楽しみたいなら: 「POCO F7」
- iPhoneを希望するなら: 「iPhone 16e」
- 映像美にこだわりたいなら: 「AQUOS R10」
- 最新のAI機能を体験したいなら: 「Pixel 9a」
今回のランキング結果は、『家電批評』2025年10月号にさらに詳しく掲載されています。詳細なテスト結果やベストバイ選出理由を知りたい方は、ぜひ誌面をご確認ください。
『家電批評』2025年10月号の入手方法
- 媒体名: プロが本音でテストする家電購入ガイド『家電批評』
- 発行日: 毎月3日(10月号は9月3日発売)
- 特別定価: 880円(税込)
- 発行元: 株式会社晋遊舎
- 公式サイト: https://www.shinyusha.co.jp/