提供:ぷれにゅー

マイクロ光コム駆動型テラヘルツ通信システムが、安定かつ高速な無線通信の実現に向けて開発されました。
概要
徳島大学と岐阜大学の研究グループは、次世代移動通信システム(6G)で期待されるテラヘルツ波を利用した、安定かつ高速な無線通信を実現するマイクロ光コム駆動型テラヘルツ通信システムを開発しました。これにより、従来の電子技術の限界を超え、560 GHz帯で単一チャネル112 Gbpsの無線伝送に成功し、6Gにおける超高速モバイル・バックホール通信や光・無線融合ネットワークの技術基盤確立が期待されます。
開発主体:徳島大学ポストLEDフォトニクス研究所/フォトニクス健康フロンティア研究院、徳島大学大学院創成科学研究科、岐阜大学工学部
開発内容:マイクロ光コム駆動型テラヘルツ通信システム
実証内容:560 GHz帯で単一チャネル112 Gbpsの無線伝送
期待される応用:6Gにおける超高速モバイル・バックホール通信、光・無線融合ネットワーク
研究の背景と経緯
移動通信は、無線キャリア周波数を高周波化することで高速・大容量化を実現してきました。2030年代にサービス開始が見込まれる次世代移動通信(6G)では、300 GHz以上のテラヘルツ波の利用が期待されています。しかし、350 GHzを超える領域では、従来の電子技術による信号生成に限界があり、安定かつ高速な無線通信の実現が困難とされていました。この課題を解決するため、光技術に着目し、光周波数コムの一種であるマイクロ光コムを用いたテラヘルツ信号生成および無線通信への応用研究が進められてきました。マイクロ光コムは、高い周波数安定性と低位相雑音特性を持ち、テラヘルツ帯における高品質な無線キャリア生成を可能にする技術として注目されています。
開発されたシステムと伝送実験
本研究グループは、安定かつ小型なテラヘルツ信号源の実現に向けて、光ファイバー接続型の微小光共振器を用いたマイクロ光コムデバイスを開発しました。このデバイスは、従来必要とされていた精密な光学調整を不要とし、装置の大幅な小型化と安定動作を可能にしました。このマイクロ光コムを用いて構築されたテラヘルツ無線通信システムでは、光領域で多値変調を付与したテラヘルツ波を生成し、560 GHz帯において無線伝送を行いました。その結果、16QAM変調において112 Gbpsの無線伝送を達成し、420 GHz以上の未踏周波数帯において、初めて100 Gbps級無線通信を実証しました。
今後の展望
本研究成果により、350 GHzを超えるテラヘルツ帯における100 Gbps級無線通信の実現可能性が示され、6Gにおける超高速モバイル・バックホール通信や光・無線融合ネットワークの実現に向けた重要な技術基盤が確立されました。今後は、マイクロ光コムのさらなる性能向上や、大気吸収の影響が小さい周波数帯の選択、テラヘルツ波の高出力化、高利得アンテナの導入などを進めることで、テラヘルツ無線通信の実用化が加速し、次世代通信インフラへの応用が期待されます。
まとめ
徳島大学と岐阜大学の研究グループが開発したマイクロ光コム駆動型テラヘルツ通信システムは、560 GHz帯で112 Gbpsの無線伝送を実証し、6G実現に向けた重要な技術基盤を確立しました。
関連リンク
※この記事は、プレスリリース配信サービス「ぷれにゅー」より提供を受けて掲載しています。 記事の内容や関連画像、および発表されたサービス・商品に関するお問い合わせは、発表元である企業・団体様へ直接ご連絡ください。 なお、掲載情報は発表当時のものとなりますので最新の情報とは異なる場合がありますのでご了承ください。
