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医療法人医誠会(本社:大阪市北区、代表者:谷 幸治)は、医誠会国際総合病院(大阪市北区)において、自己脂肪組織由来間葉系幹細胞を用いた動脈硬化治療について、第2種再生医療等提供計画の承認を受け、承認後ただちに治療提供を開始しました。本治療は、患者本人の脂肪から採取した細胞をグループ施設内の培養施設で増やし、静脈内に投与することで血管修復や炎症抑制を期待するものです。
循環器領域において既存の治療に加わる新たな治療の可能性を示します。

動脈硬化と社会的課題

動脈硬化は心筋梗塞や脳梗塞といった生命に関わる疾患の主要な原因とされ、それらは日本における主要な死因の一つとされています。高齢化や生活習慣病の増加により、患者数は増加傾向にあり、医療や社会保障に大きな負担を与えています。一般的に食事療法や薬物療法、カテーテル治療や手術が行われていますが、進行を完全に抑えることが難しい患者も少なくありません。
今回承認された治療は、動脈硬化がもたらす社会的課題に応える新たな選択肢として位置づけられます。

第2種再生医療承認と治療開始の概要

2025年8月15日付で、認定再生医療等委員会「令和再生医療委員会」(認定番号 NA8190011)の審査を経て厚生労働大臣に提出した第2種再生医療等提供計画が承認されました(再生医療等提供計画番号:PB5250067)。これに基づき、医誠会国際総合病院において治療を開始しています。
本治療は、患者自身の腹部から少量の脂肪を採取し、医療法人医誠会 大阪医誠会がん・神経難病治療クリニックの細胞培養施設にて培養を行い、静脈内に投与する方法です。グループ内で採取から加工、投与までを一貫して行う体制を整えており、安定した品質と安全性に配慮した提供が可能となります。

治療の詳細と実施体制

本治療は患者本人から皮下脂肪を採取して、細胞培養施設にて約1か月培養したのち、静脈内に点滴で投与する流れで行います。凍結保存した細胞を用いることで複数回の投与も可能です。
対象は、十分な内科的治療にもかかわらず動脈硬化の進行が認められる患者であり、血管の狭窄や血流指標などの診断基準を満たす方です。一方で、がん罹患者や妊娠中・授乳中の方、未成年、重度肥満など一部の方は適応外となります。
治療は医誠会国際総合病院が中心となり、脂肪採取から培養、投与までを一貫した体制で実施します。循環器領域における再生医療の導入は、動脈硬化治療に新しい可能性をもたらすものです。
なお、本治療は保険適用外の自由診療として提供されます。

医誠会国際総合病院、再生医療の現在と未来

医療法人医誠会

医療法人医誠会は1979年に大阪市で創立され、ホロニクスグループとして大阪を中心に全国で病院、クリニック、介護老人保健施設などを運営しています。医誠会国際総合病院は46診療科、総職員数1,971名の体制※で、低侵襲治療、先進・先制医療、医療DX、本格的タスクシフト・タスクシェア、中央管制システム導入に取り組み、先進的かつ国際標準の総合病院を目指しています。
地域医療に貢献するとともに、2024年12月にはJCI認証を取得、国際医療ツーリズムにも挑戦します。
また、救急医療では、24時間365日の体制で3次救急を目指して救急医療を提供、必要に応じて各診療科が支援する救急医療体制をとっています。救急車6台(ドクターカー4台・救急車2台)、医師9名、看護師30名、救急救命士25名で、「断らない救急」「待たせない救急」をスローガンに、様々な救急患者さんを受入れ、重症度によって医師・看護師が同乗する救急救命士3名体制の医誠会無料救急搬送を行い、広域医療に取り組んでいます。※ 2025年4月現在

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