松坂屋名古屋店南館は、百貨店とパルコの強みを融合した大規模リニューアルを2027年春に実施すると発表しました。B2階から6階(一部除く)を対象とし、「高質・高揚消費」と「感度の高いカルチャー」を両立する新たな商業施設として、名古屋・栄エリアの活性化を目指します。
百貨店とパルコが融合する新商業施設の概要
名古屋・栄に位置する松坂屋名古屋店南館が、2027年春に向けて大規模な変革を遂げようとしています。これは単なるリニューアルではなく、「百貨店×パルコ」というこれまでにない組み合わせにより、新しい商業施設の形態を生み出すものです。この取り組みは、名古屋のショッピングシーンに新たな動きをもたらすことが期待されます。
「高質・高揚消費」と「感度の高いカルチャー」の融合
今回の計画の核となるのは、J.フロント リテイリンググループが掲げる「高質・高揚消費」へのアプローチと、パルコが得意とする「ファッション・エンタメ・カルチャー」の融合です。「高質・高揚消費」とは、モノの購入だけでなく、その背景にある物語や特別な体験、感情的な満足感を重視する消費行動を指します。一方、パルコは時代の最先端を行くファッションやアート、音楽といったカルチャーを発信してきました。
この二つの強みが組み合わされることで、以下の要素が提供されます。
- 百貨店の信頼と上質さ:長く愛されてきた松坂屋のブランド力を維持しつつ、より洗練された「モノ・コト・サービス」を提供します。
- パルコのトレンドと多様性:若者から大人まで、幅広い世代の感性を刺激するファッションやエンタメ、カルチャーを導入します。
これにより、松坂屋名古屋店南館は、多様な世代が交わる施設へと進化する予定です。また、松坂屋名古屋店と名古屋PARCOを繋ぐ「ブリッジ」としての機能が期待され、異なる世界観を持つ二つの商業施設間のスムーズな回遊動線が確保され、栄エリア全体の回遊性向上に貢献します。文化発信拠点としての松坂屋美術館のアイデンティティはそのままに、新たな魅力が加わることで、名古屋の街に賑わいが生まれることでしょう。
栄エリア全体を「デスティネーション」へ
今回の南館リニューアルは、J.フロント リテイリンググループが進める栄エリア全体の活性化計画の一環です。すでに松坂屋名古屋店と名古屋PARCOの大規模改装が進められており、さらに2026年初夏には新たな商業施設「HAERA(ハエラ)」の開業も控えています。これらの取り組みは、個々の施設のリニューアルに留まらず、栄エリア全体を面で活性化し、名古屋を訪れる人々にとって「必ず立ち寄りたい場所」、すなわち「デスティネーション」にすることを目指しています。
リニューアル対象フロア
今回のリニューアル対象となるフロアは以下の通りです。

▲南館のフロアガイド。オレンジ色の範囲がリニューアル対象です。
南館の地下2階から地上6階までが対象となりますが、一部は除外されます。現在のフロア構成が大きく変わるため、最新の情報は松坂屋名古屋店の公式ホームページで確認することをお勧めします。
松坂屋名古屋店 公式ホームページ: https://www.matsuzakaya.co.jp/nagoya/
計画の概要
今回のリニューアルの基本情報は以下の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 施設名称 | 松坂屋名古屋店 南館 |
| 所在地 | 愛知県名古屋市中区栄三丁目16番地1号 |
| 建物構造・規模 | 鉄骨造・地下4階~地上11階 塔屋1階 (南館全体) |
| リニューアル対象フロア/面積 | B2階、1階~6階(一部除く)/約19,000㎡ |
| 開業時期 | 2027年春(予定) |

▲松坂屋名古屋店南館は、名古屋・栄エリアの中心部に位置しています。
2027年春の開業に向け、この大規模な変革が名古屋の街にどのような新しい息吹をもたらすか、引き続き注目されます。
