愛知県名古屋市のスーパーヤマダイと食品容器メーカーのエフピコが「エコストア協働宣言」を発表しました。この取り組みは、使用済み食品トレーを店舗で回収し、再び新しい容器として再生する「ストアtoストア」水平リサイクルを強化するもので、2026年3月期までに年間26tのCO2排出量削減を目指します。

「ストアtoストア」水平リサイクルの概要

「ストアtoストア」とは、消費者がスーパーで購入した商品の使用済み食品トレーや透明容器を、再びそのスーパーの回収ボックスに戻し、それが新しい容器として店頭に並ぶという、店舗を起点とした循環型リサイクルモデルです。

この仕組みの核となるのは「水平リサイクル」であり、使用済みのものをその用途を変えずに同じ製品として再生することを指します。スーパーヤマダイの店頭で回収された食品トレーは、エフピコのリサイクル工場で資源化され、再びエコ製品としてスーパーヤマダイの売り場に供給されます。

エフピコとヤマダイのコラボレーションロゴ

ヤマダイの食品トレーリサイクルプロセス図

環境貢献目標と「トレーtoトレー」技術

今回の協働強化により、スーパーヤマダイはエコ製品の使用を積極的に推進し、2026年3月期までに年間26tのCO2排出量削減を目指すと発表しました。この26tという削減目標は、一般家庭の年間CO2排出量(約4.5t/世帯)に換算すると、およそ5~6世帯分の年間排出量に相当します。

この「ストアtoストア」を実現する主要な技術が、エフピコが長年培ってきた「トレーtoトレー」リサイクルです。これは、使用済みの透明容器や食品トレーを回収し、高度な技術で洗浄・加工することで、「エコトレー」「エコAPET」「エコOPET」といった新しいエコ製品として再生させるものです。この技術により、新たな資源の掘り出しを抑制し、CO2排出量を大幅に削減することが可能となります。

循環型リサイクルの概念図

地域への取り組み

エフピコとスーパーヤマダイは、リサイクル活動に加えて、地域の小学校で環境出前授業を実施したり、店舗で環境啓発イベントを開催したりと、未来を担う子どもたちへの環境教育にも注力しています。

本取り組みを支える企業情報

株式会社エフピコ

簡易食品容器の製造販売を行う国内最大手メーカーです。「トレーtoトレー」や「ボトルto透明容器」などのリサイクル技術を通じて、地上資源の循環とCO2排出量削減に貢献しています。

  • 所在地: 〒163-6036 東京都新宿区西新宿6丁目8番1号新宿オークタワー36 階
  • 設立: 1962年7月
  • 公式サイト: エフピコ

株式会社スーパーヤマダイ

名古屋市内に7店舗を展開するスーパーマーケットです。「食が人を良くする」という理念に基づき、地域に密着したサービスと食生活の充実を提供しています。

  • 所在地: 〒458-0036 名古屋市緑区六田1-160
  • 設立: 1972年4月
  • 公式サイト: スーパーヤマダイ

消費者にできること

消費者の皆様には、スーパーヤマダイの店頭に設置されている回収ボックスへ、使用済みの食品トレーや透明容器を適切に分別して投入していただくことで、この環境保護活動にご参加いただけます。この行動が、CO2削減と資源の有効活用に繋がり、持続可能な社会の実現に貢献します。