提供:@Press

職場での「パワハラ」「セクハラ」だけでなく、近年急増する「マタハラ(マタニティ・ハラスメント)」や「ハラハラ(ハラスメント・ハラスメント)など、多様化するハラスメント問題。働く人の半数以上が関わるとされる深刻な課題に対し、労務相談やハラスメント対応の最前線に立ち、160社以上の支援をする社会保険労務士・村井真子氏(アップルシード・エージェンシー契約作家)が、基礎知識から実際の対応までを徹底解説した新刊『職場問題ハラスメントのトリセツ』が、アルクより2025年9月22日に出版されます。
本書は、職場の労務問題のグレーゾーンに寄り添い、モヤモヤした疑問を解決してくれると好評の前著『職場問題グレーゾーンのトリセツ』(2023年刊・アルク)から、さらに深くハラスメントに切り込んだ内容となっています。
「ハラスメント」に対する認知が広がったこともあり、ハラスメント相談は年々増加傾向にあるなかで、被害者だけでなく、加害者、組織全体に大きなダメージを与える職場のハラスメントは、いまや「誰にでも起こりうる問題」として社会的注目を集めています。
本書では「基礎編」で各ハラスメントの定義と境界を整理し解説。「実践編」で32の実例を挙げ、被害者・加害者・企業の視点での対処法を解説。さらに「付録」には“加害リスク自己診断チェックリスト”“相談先リスト”“Q&A”を収録しています。

パワハラに関する相談があった企業の割合は64.2%~職場でのハラスメント件数は増加傾向

職場のハラスメントに関する実態調査 結果概要(令和5年度厚生労働省委託事業)によると、過去3年間にハラスメントの相談があったと回答した企業割合は、パワハラ、セクハラ、顧客等からのハラスメント(カスハラ)、マタハラなど、いずれのハラスメントでも増加傾向にあり、特に、パワハラに関する相談があった企業の割合は64.2%に達しているとされています。
https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/001259093.pdf
これは「ハラスメント」に対する意識がビジネスパーソンの中に定着してきたことも背景にあると考えられます。労務の最前線で数多くの相談を受けてきた村井氏は”どんな職場にも、誰にでもハラスメントのリスクはある”とし、「誰もが被害者にも加害者にもなり得る。だからこそ“気づく力”を持ってほしい」と次のように書いています。

私は、ハラスメントがなくなるということはないと思っています。ハラスメントは人間関係から生じるものである以上、一人でも人間がいればそのリスクを常に抱えることになるからです。しかし、どのようなものがハラスメントにあたるかを知り、その対処法や回避策を知ることによって、ハラスメントが起きにくい、巻き込まれにくいという状況をつくることは不可能ではないと考えます。
また、仮に起こってしまった場合でも、初動を誤らずに対応することや、他社の事例を知ることで、企業側の対応がやりやすくなると思います。
そのためにもハラスメント窓口に寄せられる内容の現実と、その判断の指針が重要になります。
実際に「相談対応者」が向き合うケースの中には、裁判に持ち込むことは躊躇するけれども、当事者にとっては大きな問題であるものがたくさんあります。
私の元へ持ち込まれる相談も、誰がどう見てもハラスメントであると断言できるケースから、ハラスメントかどうか白黒つけにくいと感じるケースまでグラデーションがあります。
本書では、こうした個々の事例を通して、ハラスメントの本質を知り、適切な対応を選び取れるようになることを目指しています。

本書の読みどころ

▶深刻化・多様化するハラスメント問題に対応
いわゆるセクハラ・パワハラだけでなく、マタニティ・ハラスメント(マタハラ)、ケアハラスメント(ケアハラ)、就活ハラスメント(就ハラ)など、多様化し、複雑化するハラスメントの定義や法的枠組みを整理。事例をもとに被害者・加害者・企業、それぞれが取るべき対応をわかりやすく解説しています。
▶ハラスメント加害者になりやすい人・被害者になりやすい人を類型化
「無自覚な加害者にならないための視点」を紹介。
▶ハラスメント事案を【客観的相当性】と【主観的なストレス度】を軸に整理して考えることを提唱
▶32の具体事例でさまざまなハラスメント対処法を解説
▶加害リスクを点検できるチェックリスト、相談先一覧、Q&Aを付録に収録
長年にわたり労務相談の現場を支えてきた著者が、法律の基礎知識と豊富な相談事例をもとに解説した、働く人が「もしも」が起きたときにすぐに助けになる一冊です。

目次

【基礎編】職場のハラスメントとは何か
1.ハラスメントをめぐる現状
2.職場で起こるハラスメントの定義や類型
①セクシュアルハラスメント(セクハラ)
②パワーハラスメント(パワハラ)
③マタニティハラスメント・パタニティハラスメント(マタハラ・パタハラ)
④ケアハラスメント(ケアハラ)
⑤その他の職場におけるハラスメント
3.職場のハラスメントの判断基準
4.ハラスメントが職場に与える影響
5.ハラスメントが起きやすい職場の特徴
6.ハラスメント四象限マトリクス
「コラム」 カスハラも法成立――企業に対し従業員保護のための措置義務化へ─
【実践編】事例で考える職場のハラスメント~類型と対処法~
1.ハラスメント加害をしやすい人の類型
2.ハラスメント加害にあいやすい人の特徴
【付録】ハラスメント加害リスクのチェックリスト
① ハラスメント加害リスクのチェックリスト
② 「もしかしてハラスメントかも?」と思ったときの相談先
③ 知っておきたい「調停・あっせん」制度
④ ハラスメントについてのQ&A

書籍概要

■書名:『職場問題ハラスメントのトリセツ ~ 窮地の前に自分を守る、取るべきアクションと相談のポイント』
■著者:村井真子
■発売日:2025年9月22日
■発行:株式会社アルク
■定価:1,980円(税込)
■単行本 ‏ : ‎ 240ページ
■ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4757444171

著者プロフィール

村井真子(むらい・まさこ)
社会保険労務士、キャリアコンサルタント。経営学修士(MBA)。
家業である総合士業事務所で経験を積み、2014 年、愛知県豊橋市にて独立開業。中小企業庁、労働局、年金事務所等での行政協力業務を経験。地方中小企業の企業理念を人事育成に落とし込んだ人事評価制度の構築、ハラスメント対応に従事。移住・結婚とキャリアを掛け合わせた労働者のウェルビーイングを追求するとともに、労務に関する原稿執筆、企業研修講師、労務顧問として活動している。著作に『職場問題グレーゾーンのトリセツ』(アルク)、漫画原作に『御社のモメゴト それ社員に訴えられますよ?』(KADOKAWA)、監訳に『経営心理学 第2 版』(プロセス・コンサルテーション)ほか。

書籍紹介ページ(Amazon) : https://amzn.asia/d/4NvcJ2c

詳細はこちら

プレスリリース提供元:@Press