
泓徳能源の日本・オーストラリア案件は、年内に商業運転を開始する予定だ。
台湾のスマートエネルギー企業、泓徳能源は **世界的なエネルギー転換と市場変動の中で、年間2GWを超えるペースで事業を拡大している。2028年までに世界全体の開発容量を9.4GW**へ拡大する計画で、そのうち**約7割を蓄電事業**が占める見通しだ。稼働資産は全体の約5割に達する予定で、海外案件の完工が進むにつれ、**海外売上比率は2026年に大幅に上昇し、2027年にはグループ全体の55%超を占める**と見込まれている。
**オーストラリア:太陽光と蓄電を一体展開**
オーストラリア市場では、太陽光発電と蓄電システムの開発を並行して進めており、2028年までに累計**2.7GW**の設備容量を構築する計画。南オーストラリア州テンパーズに位置する**大型蓄電所(111MW/330MWh)では、現地電力会社ZEN Energy**と20年間の電力売買契約を締結しており、**2025年末の商業運転開始**を予定。この成功モデルは、今後台湾および他の海外案件にも展開していく方針だ。
**日本: 3.4GWの蓄電開発へ 北海道で案件始動**
日本市場では、蓄電事業に注力し、**2028年までに3.4GW**の建設完了を目指す。Brawn Capital社と共同開発する**北海道・Helios特別高圧50MW蓄電所**は、**2025**年7月に系統連系を完了し、**11月から商業運転と電力取引を開始**する予定となっている。
**電力取引プラットフォーム事業も展開**
さらに、泓徳能源は米国Arctrade社と合弁でMWEX Solutionsを設立。エネルギー取引プラットフォーム技術とグループ資産を融合し、日本およびオーストラリアの自由化電力市場に参入している。MWEX Solutionsは、自動化された取引意思決定プロセスを可能にするカスタマイズ型電力取引システムを提供し、発電、電網、蓄電、需要家、電力市場間のデータ連携を実現する。
**「エネルギーは次世代の最重要資源」**
泓徳能源の**周仕昌総経理**は次のように述べている。
「AIやデータセンターの需要が急速に拡大する中、エネルギーは今後の世界で最も重要な資源となります。蓄電やバーチャルパワープラント(VPP)は電力網の安定化に不可欠であり、技術の成熟と規模拡大によって、より高い経済性と投資価値を持つようになっています。私たちは、インフラの近代化、エネルギー市場の自由化、資産の金融化、事業のグローバル化を軸に、持続的な成長を推進していきます。」
