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株式会社マクニカ(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:原 一将、以下マクニカ)は、クラシエ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:草柳 徹哉、以下クラシエ)の高岡工場へ、製造現場DXサービスDSF Cyclone*を提供したことを本日発表いたします。
■背景
クラシエの高岡工場は、漢方薬の需要急増に伴い、従来の生産手法や設備投資だけでは対応が困難な状況に直面していました。製造設備とシステムは連携していましたが、リアルタイムでデータは表示されているものの記録を残す仕組みになっておらず、改善活動の基盤となる情報が蓄積されていませんでした。また、設備の停止理由を示す信号だけでは不十分で、現場作業者の判断や意見も記録できる仕組みが求められていました。
こうした課題を解決するため、コストや運用負担を抑えつつ、人の判断も含めたデータの収集・可視化・改善支援を一貫して行えるマクニカ製DSF Cycloneを導入しました。これにより、現場の知見とデータをつなぎ、継続的な改善が可能な“考える現場”の実現を目指しました。
■導入効果
1.データ駆動型の改善活動の定着
製造現場にて収集したデータを活用し、リアルタイム監視により設備の状態を即時把握することで、具体的かつ納得感のある改善策を迅速に実施することが可能になりました。また、数値に裏付けられたルール改善が生産効率向上に直結し、異常検知から復旧に至るまでの判断スピードが劇的に短縮されました。これにより継続的な改善サイクルが確立され、安定稼働はもちろん、さらなる効率化が進んでいます。

2.作業者主体の“考える現場”文化の醸成
現場作業者からの積極的な意見やコメントが増加し、「指示待ち」の受動的な姿勢から、自ら課題を発見し解決策を考える自発的な問題解決への意識変革が進みました。改善会議では、データに基づく具体的な情報を共有しながら活発な議論が交わされるようになり、現場メンバー一人ひとりの主体性が大きく高まりました。このような文化の醸成は、単なる効率化にとどまらず、組織全体の改善力強化や継続的な生産革新の推進につながっており、現場と経営層が一体となってより良い製造環境を築く基盤となっています。

3.横展開と将来拡張を見据えたスマート工場基盤の整備
DSF Cycloneを活用したデータ可視化・分析環境は、高岡工場内の複数製造ラインに展開され、さらに導入効果が実証されたことで、他の工場への横展開も積極的に進められています。これにより、各拠点にて収集されたデータが統合され、全社的なスマート工場推進の基盤が着実に構築されつつあります。また、リアルタイム監視や自動集計機能の導入によって、現場状況の迅速かつ正確な把握が可能になり、改善活動のスピードと精度は飛躍的に向上しました。今後も設備増強や新技術の導入など、幅広い変革に柔軟に対応できる持続的な生産革新体制と安定供給体制の実現に向け、その土台を強化しています。
マクニカは、現場の課題に寄り添い、まだ言語化されていない潜在的な問題にも丁寧に伴走支援を行いました。データ収集から可視化、さらには活用方法の設計までを一貫してリードし、現場が本当に必要とする形で情報を整備・提供したことで、改善活動の質とスピードの大幅向上を実現しました。また、現場との密なコミュニケーションを通じて具体的な提案を先回りで行い、作業者の行動変容を促す環境づくりを支援しました。こうしたパートナーシップが、単なるツール提供に留まらず、現場文化の醸成や継続的な生産革新の実現に大きく貢献しました。
■今後の展望
高岡工場では製剤工程にも通信対応設備拡充とともに、DSF Cycloneによる可視化範囲をさらに広げていく計画があります。最終的にはあらゆる製造設備の稼働情報をリアルタイムで把握できるような、真の意味での「見える工場」を目指しています。また、クラシエ全体としても各工場の情報をバーチャルにつなぎ、現場ごとの課題に対して全社で最適解を共有・創出できるスマート工場推進の未来像を描いています。
マクニカは、クラシエが描く「スマート工場推進の未来像」の実現を引き続き支援してまいります。
*:製造現場 DX サービス「DSF Cyclone」
DSF Cyclone は、製造現場と生産管理を実績データでつなぎ工場の生産効率と生産性の最適化を図る製造実績システムです。データドリブンな工場運営の意思決定が可能となります。データ収集、正規化、利活用が 1 パッケージになっており、工場全体に展開しやすい機能を備えています。DSF Cyclone はマクニカで開発し、多種多様な製造工程へ導入しています。導入いただいた製造現場では、日々の実績データを元に効率的なものづくりを実現しています。
詳細は、Web サイトをご覧ください。
https://www.macnica.co.jp/business/ai_iot/products/service/137029/
【製品/事例の詳細はこちら】
https://www.macnica.co.jp/business/ai_iot/cases/147971
【製品に関するお問い合せ先はこちら】
株式会社マクニカ DSF Cyclone 担当窓口
TEL:045-470-9118
E-mail:consulting-iot@macnica.co.jp
※本文中に記載の社名及び製品名は、株式会社マクニカ及び各社の商標または登録商標です。
※ニュースリリースに掲載されている情報(製品価格、仕様等を含む)は、発表日現在の情報です。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご承知ください。

クラシエ株式会社について

クラシエは、基本理念「人を想いつづける」のもと、日用品・薬品・食品の3領域を軸に、生活者に寄り添う商品を提供しています。「Kracie(クラシエ)」という社名には、「四季の変化やお客様の日々の生活の中で、商品を通じてお客様の心を晴れにする。そんな健やかで、快適な楽しい“暮らしへ”」という、全クラシエ社員の願いが込められています。
クラシエ公式サイト:www.kracie.co.jp

株式会社マクニカについて

マクニカは、半導体、サイバーセキュリティをコアとして、最新のテクノロジーをトータルに取り扱う、サービス・ソリューションカンパニーです。世界28か国/地域91拠点で事業を展開、50年以上の歴史の中で培った技術力とグローバルネットワークを活かし、AIやIoT、自動運転など最先端技術の発掘・提案・実装を手掛けています。
マクニカについて:www.macnica.co.jp

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