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2025年9月18日 (日本語版)
次世代型の風力補助推進システム(WAPS)を提供するオーシャンウィングスは9月17日、ロンドンで開催されているLISW (ロンドンインターナショナルシッピングウィーク)にて、DNV船級より型式承認設計証明(Type Approval Design Certificate :TADC)を を取得しました。
この認証は、対象となる設計が船級協会の規則に適合していることを正式に証明する文書であり、弊社の自動化ウィングセイル推進システムにおける産業的検証において大きな節目となるものです。また本システムは、海運業界がより脱炭素化に向けたエネルギーへの移行を進め、今後の規制への対応を支援できるよう、程良く設計されています。
今回の証明取得により、チルト式および固定式の両構成を持つ剛性型OceanWingsシステムの設計が、DNVの厳格な技術・規制基準(安全性、信頼性、運用性)を満たしていることが確認できました。当成果によりオーシャンウィングスは、認証済みの風力補助推進ソリューションの最前線に位置づけられ、同システムの産業的成熟度を裏付けることになりました。
OceanWings CEOのエマニュエル・スカーレット氏は次のように述べています。
「ロンドンインターナショナルシッピングウィークにおいて、このTADCを授与できたことは、まさに絶好のタイミングでした。船主は、当社のシステムをあらゆる海上環境で安全に運用できると、信頼いただけると思います。DNV船級チームとの共同作業によるこの認証取得は、10月のIMO(国際海事機関)で予定されているGFS投票後に市場の加速が起こったとしても、我々が対応できる準備が整っていることを示しています。」
DNV船級のTADCは、船主、造船所、船籍にとって、船級承認の効率化と技術的リスクの低減を可能にし、商船への弊社製品である、OceanWings導入への明確な道筋を提供するものです。またTADCは、OceanWingsが「即時に利用可能な」ソリューションであることを裏付け、IMOのMEPC 83/84、FuelEU Maritime、さらにはグローバル燃料基準(GFS)といった主要な規制枠組みへの船舶の適合を支援できることを明確にしています。
一方で、DNV マリタイムのCOO、クリスティーナ・サエンス・デ・サンタ・マリア氏は次のように述べています。
「OceanWingsと共に、紙の設計段階から実証、そしてプロジェクト導入準備が整ったシステムの実現まで取り組めたことは大変光栄でした。今回のTADC授与により、このシステムが“即時導入可能”であり、船級承認プロセスや文書要件も簡素化されていることを業界に対して最も明確に示すことができました。DNVとしても、風力補助推進システム(WAPS)に関する基準を引き続き開発・強化し、海運業界がより持続可能な未来へと帆の開発を進めていくためのソリューション開発を支援してまいります。」
中央:DNVよりTADCを取得するオーシャンウィングスのCEO、エマニュエル・スカーレット