近鉄は、2026年9月からカッター刃でレール表面を切削する新たな削正方式である「ミリング式」を採用した新型レール削正車“きずな”(以下、「“きずな”」)を導入します。これにより、レール折損リスクの減少による列車運行の安全性向上、振動の低減による乗り心地向上、レール交換頻度を抑制する省メンテナンス化を図ることを目的としています。

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列車が走行する際、レールと車輪が繰り返し接触することにより、レール表面に金属疲労が蓄積し、傷が発生しやすくなります。この傷を放置すると、表面から内部へと進展してき裂となり、最終的にはレール折損を引き起こす可能性があります。レール削正は、レール表面の金属疲労を初期段階で除去、傷の発生や進行を抑制し、レール折損リスクが減少することで、列車走行の安全性を向上します。さらに、レールの頭部形状を整えることで、騒音を低減することに加え、振動の低減により列車の乗り心地が向上します。

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現行の削正方式は、回転する砥石でレール表面を削正するグラインディング式を採
用していますが、“きずな”はカッター刃でレール表面を切削する「ミリング式」を採
用し、仕上げ削正としてグラインディング式を併用します。この削正方式の導入によ
り、1回の作業における施工距離が現行の約2倍に延伸され、作業効率の大幅な向上
を見込んでいます。削正作業で発生する切りくずは、“きずな”の切りくずコンテナに集積され、全てリサイクルされるため、環境負荷の低減に貢献します。
また、作業時にほとんど火花が発生しないため、対応作業員が不要となり、作業の省力化が可能です。
さらに、“きずな”は輪軸を交換することにより改軌※が可能であり、これにより当社の全線区での作業が可能となります。
詳細は別紙のとおりです。
※改軌:レールの間隔(軌間)が異なる線路で走行できるよう、車輪の幅を変更す
ること

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1.“きずな”の詳細
(1)車 両:ROMILL600
(2)全 長:17.0m
(3)全 幅: 2.7m
(4)全 高: 3.7m
(5)総重量: 約60t
(6)車体製造:ローベル社(ドイツ)
(7)ミリング装置製造:シュベアバウ・インターナショナル社(ドイツ)
(8)仕上がり検測装置製造:フォーゲル&プレッチャー社(オーストリア)

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2.“きずな”の名称について
“きずな”の名称は、社内公募により集まった案の中から、社員投票で決定しました。“きずな”には、「レールの傷(きず)」を「無(な)」くすという意味と、現場係員全員の団結力と結束を示す「絆(きずな)」で、レール折損を未然に防ぐという強い思いが込められています。
3.今後のレール削正計画
これまでのレール削正は、レール表面の傷が発見されてから不定期に削正を行っていました。場合によっては対処が遅れて傷が除去できず、傷が進行してレール交換が必要となるケースがありました。
今後は既存の削正車(グラインディング式)と“きずな”を併用し、削正作業の頻度と作業量を増加し、レール折損リスクの減少による安全性のさらなる向上を図ります。また定期的なレール削正を行うことでレール交換頻度を抑制し、メンテナンス作業の省力化を図ります。
4.スケジュール
5月28日(木) 近鉄京都線宮津基地へ到着
9月頃 到着後の整備を経て、本線での作業の開始予定

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